目尻のシワ

私は恋人の目尻のシワが大好きだ。
私のくだらない話を聞いていっぱい笑ってくれる恋人。

お互いの家の近くのファミレスでお互いに同じ数のハイボールをがぶがぶのんで、帰りの道では街灯に照らされた満開の桜を見ながらいろんな話をしつつ私を家まで送ってくれたのに別れるのが寂しすぎて結局恋人の家まで私が送って、私は一人で帰るというバカみたいなことをやった。


私の悪いところは、プライドが高いこととイライラしやすいこと。
最近はそれを改めて自覚できている。
なぜかと言うと、恋人がこの2つと遠いところにいるから。
この人といると私の自分の嫌な性格が消え失せてしまっている。
そしてそんな自分が好きで、自分にも自信がでてきた。
人生で今が一番自分のことが好きだ。
この人の前ではプライドもイライラもいらないなと初めて思えた。
こんなに尊敬できて優しくて愛おしい人がいるんだよ。
常に対等に接してくれて、思いやりがあって、きっと私なんかよりずっとずっと頭がいいのに私を見下さないし、知識をひけらかしたり自慢したりしない。


いつまででもその深いシワを携えて笑っていて欲しい。
私はあなたを幸せにしてあげたい。守ってあげたい。